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映画「妖婆 死棺の呪い」のDVDを巡って


DVD「妖婆 死棺の呪い」(C)RUSCICO/IVC 2002年12月16日、IVCから「妖婆 死棺の呪い」 のDVDがリリースされました。このDVDはロシア映画評議会(RUSCICO)によって原盤フィルムをデジタル完全修復・補正されたもので、映像の華麗さもさることながら、映像特典として収録された資料も見ごたえがあり、「マニア垂涎」とは正にこのことかと思えます。
 この映画は、1985年の正月明けに東京のお茶の水にある、アテネ・フランセ文化センターで劇場初公開されましたが、その数年前からテレビの深夜枠でオンエアーされて以来、熱狂的なファンを持つカルト・ムービーとして有名でした。
 アテネ・フランセ上映時には、棺桶スタイルに黒リボンを掛けたパンフレットが発行されて話題を呼びました。これには、漫画家・水木しげる氏の執筆による妖怪論などもあって、資料としても一級品でした。このパフレットは、今では当のアテネ・フランセにもないお宝グッズとか。
 この「妖婆 死棺の呪い」 のDVDの映像特典は、非常に魅力的です。短編記録映画「ゴーゴリゆかりの地を巡って」は、映画「妖婆 死棺の呪い」 の原作者ゴーゴリの生誕130周年を記念して1939年に製作されたものです。黒白の映像ながら、ゴーゴリの生涯と文学史上の業績をゆかりの地を訪ねながらコンパクトに紹介しています。
 さらに、このDVDの映像特典の目玉とも呼べるのが「ロシアクラシックホラー映画」3作品の紹介。ソビエト以前、つまり帝政時代に作られたロシアのホラー映画を見ることができるのです。これらの作品は、サイレント映画ですが、革命以前にロシア映画はすでに非常に優れた映像表現を持っていたことを教えてくれます。今日、「映画の父」とも呼ばれるアメリカのD・W・グリフィスの最も良き理解者であり後継者だったのはソビエトの映画人だったという映画史上の定説は、すでに帝政時代の映画人たちによってその基盤が築かれていたのだと理解しました。天才エイゼンシュテインは、革命によって突然現れたものではなかったのです。豊かな映像文化を形成していたロシアに革命に後押しされる形で早熟の天才が降誕したとも言えるのではないでしょうか。この映像特典は、そんなことも考えさせてくれるとても刺激的なものでもあります。
 「ロシアクラシックホラー映画」で紹介される作品は、「肖像画」「スペードの女王」「歓喜する悪魔」の3作品です。


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